一歩近づく

先週末の出来事だ。土曜日に世田谷で主催されたお祭りに行ってきた。国際屋台という粋な試み。トムヤムクンやインドカレー、甘酒を食す。とても小規模なイベントだったか、当日はなんと1200人も訪れたらしい。手書きの荒々しい看板などが並び、なんとも怪しい雰囲気が漂う。
ふらふらとしていると、屋台の奥の方に見覚えのある顔が。。写真で見ていたから一目瞭然であった。石山修武氏だ。やはりいらっしゃっていたかという気持ちとどうにかして接触したいという気持ちでドギマギしてしまった。お声がけするにしても何かきっかけがほしいと探していると、ちょうど欲しいと思っていた氏の本を発見。しかも価格が5000円だったはずがまさかの1000円に値下げ。なんと良いタイミング。即刻購入し、石山氏に話しかけ、本を読ませて頂いていることとこの本も大事に読ませていただくという事を伝え、直筆のサインを頂いた。なんとも有りがたい。生きている痕跡を少しだが分けて頂いた。

なかなか難しい

毎日日記を続けるのが難しいことであると実感した最近。マイペースに続けることはしたい。仕事や何やらで追われている。最近浦和に関して考える機会が多い。元々緑量が多いが、再開発がすすみ生活・交通利便が充実してきているのがあるのだろう。東京よりも埼玉・千葉の物件が多い。ファーカスする所が変わってきているんだなということを実感。土地の話はおもしろい。


最近興味があることはヴァナキュラーな建築。一般民衆の造形的実践。建築家なしの建築。はっきりとした概念は確立されていなく、解釈する人によって意味は異なるらしい。石山修武さんの本を3冊読んでから広がった興味である。これはもう「建築家なしの建築」という本を読むしかない。バックミンスターフラーの本も読みたい。今私に必要なのは本をよみ、実際にみること、スケッチすることである。つくりてとして生きていくには考えることに加え知っておくことが重要である。焦燥感をうまく生かさなければ。
今日は昭和記念公園に行った。とても広い敷地。風が強く落ち葉がカラカラとものすごい勢いで移動していた。面白い風景。そして釣竿を改造して凧あげをしている人。そしてその操縦もかなり手慣れたものだった。凧の下には鯉のぼりもついていた。頭には鉢巻のようなものをして茶系の服を着ていた。風来坊な雰囲気が漂う。何が目的であろうか。
風と戦いながらバドミントンをし、子供の邪魔にならないようにトランポリンをし、子供が使用していない隙にブランコにのった。2人乗りの自転車にのったがなかなか2人で息を合わせるのも難しい。今日は自然に触れ童心に帰った充実した一日だった。以上。

模倣すること

アイディアとか考えというものはどういう所からくるのか。
私は誰もやったことのない事をやりたいとか、新しい事ができるとは思っていない。
大学の時はできると思っていたし、発想が変わっていると小さい頃から言われてきたのでなんとなく自分は特殊なのではないかと思っていた。でもそれは違うと、違ったと、ここ2、3年で思った。
本を読んだり、色々な人を知っていくうちに気づいた。自分が新しいと思っていることは大昔のうちにだれかが考え、概念を構築し、発表しているのだ。それでも、私はつくりたいと思う。大昔にやっているからといってその人に譲ってやろうという考えはない。そういうエゴと勝手な使命感がある。不思議だ。その人が出した結論と結果的に同じ答え(形)が出たとしてそれはそれでよいと考えている。というかなにかをつくる時にかっこいいデザインとか納まりを気にし過ぎたデザイン、新しい先進的なデザインというのは作品の価値に反映するものではない。

大学1年の時に、「デザインとは模倣することだ」と言っていた先生がいた。
聞いた時は衝撃をうけたが、大学を卒業し、設備関係の仕事につき、空間デザインの仕事をしていて月日がすぎると共に理解してきた。誰かを模倣するという事だけではない。
なにかをつくりあげる時には自分が今まで見てきたものや経験してきたことを知らず知らずのうちに
模倣しているのだ。そして模倣の仕方に複雑さが加わっていてプロセスがどれほど綿密で、社会に適合しうるかなのだ。多分それを成し遂げた人が天才とよばれている。
先生は多くのものを見て経験しなさいと言いかったのだろうと今では分かる。


最近、情報が氾濫している現代でひとつ良かったとおもうことは普遍のベースがゆらいでいるということだ。価値観や個性が混在する世の中。だが個性とはおそらく実態をもっていないし、簡単に個性や価値観と言えてしまう。
世の中に充満する幾多の情報に中からなにか情報を選出することや、たくさんの商品がある中でこの商品を選んだという消費が自分の個性とつながるわけではない。

考え抜かなければ方法がみえてこない。わかっている。悶々と考える。繰り返す。それをするしかないという独り言。以上。