2014年まとめ

今年最後の日ということで、1年を振り返ろうと思う。
今年は色々な所に行った。
観光やアート巡りでは新潟越後妻有、千葉市原、青森、京都、奈良、鹿児島。
新潟と市原では大巻さんの作品を見に行った。越後妻有は雪が1mから2mくらい地面に積もっている状態で、雪の降る時期に東北に来たことはなかったので個人的には衝撃だった。
雪がとてもやわらかい。雪玉をつくって雪山に投げるとポコッと穴があき、それが心地よかった。このように毎年降り積もる習慣のある地域に住めば、生活をする感覚や感じる季節感も私とは当然異なるのであろうと思った。
市原の大巻さんの作品は使わなくなった民家での展示だった。
いくつか展示作品があったが、一番印象的な作品は民家の天井あたりから煙の入ったシャボン玉がゆらゆらと床に落ちる。はじける。煙だけが残り下から上へともくもくあがっていく。煙がたまって
真ん中あたりで滞留している。上から下へ、下から上へ、動きはゆっくりであるが流動的で、まるで自然現象を眺めているかのような感覚であった。言葉で表現するのは難しいが、このような作品に巡り合うことは稀である。
青森では友人の家にお邪魔した。青池を見に行った。これは写真で見ていて行こうと思ったのだが、
やはり目の当りにすると神秘的な奥行と倒れた木が水に突き刺さってる、光景の様子が印象に残っている。こういう景色に惹かれるのは自然が起こした行いで、人が人工的に作ったものはやはり自然には勝てないのであろうなという気持ちも巻き起こる。


京都・奈良ではとても良い建築をみることができた。これは石山修武氏の本を読んで行こうと思っていた東大寺の法華堂である。これは2つの時代が共存した建物で、奈良時代と鎌倉時代が合わさっている。建物の境目もはっきりしていてここまでが奈良時代、ここからが鎌倉時代というのがわかりやすく、違いが顕著である。火災に合う事もなくしっかりと保存されているのは珍しいのである。中では建物内に立っている係員の方に話しかけたら、30分以上も中の仏像の事や法華堂の建物について歴史についてを詳しく話していただいた。約900年前に書かれたとされる落書きも見せて頂いた。昔はペンなどないため、建物に彫り込んであるのだ。その落書きを見ただけで何故かその900年前に書いた人の人生や生活について想像してしまった。間違いなく同じ世界に同じ土地に生きてきた人達の痕跡がとても近く感じた。


仕事では千葉南流山、神奈川川崎大師河原、綱島、小竹向原の担当をした。
今年は様々な現場に行って、多くの人と関わることができた。言葉も知識も拙い私がなんとか現場にかかわることができたのも、上司の無茶ブリのおかげである。この経験はとてもありがたいことだった。


自分の制作では姉の結婚祝いに「たいようのえ」をつくった。
小さい頃、部屋に太陽の絵をかざると部屋が明るくなるからということでむりやり書かされた。
それは今となっては感慨深く、姉妹の成長した記録としてとても意味のあることであったように思うから大人になった今、結婚という人生の節目にと思い制作をした。太い糸を白い布に細い糸で縫いつける作業を続けた。縫い付けた布を木パネルにジェルメディウムで貼り付けた。結果的に流れるような渦、多種多様な色、それが太陽というような力強い絵ができたように思う。まだ渡していないが、姉に伝わればよいと思う。


今年はとても充実していたように思う。来年はもっと人に会い、語り、考えを深めていこうと思う。
本を読もう。自分の中に沸々と湧き上がってくるものを大事にし、見逃さないように。
そして、自分の中で大切にしたいことをしっかりと大切に真剣に考え意味のある年にしたいと思う。




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